夏期講習7日目 まじめにやれ 山口二郎 (東京新聞 本音のコラムから・・) 北朝鮮情勢について、危機の深刻化を回避する為に日本政府も最大の努力を払って欲しい。しかし、安倍政権は、森友学園疑惑や官僚の暴言など、国内の厄介な問題を覆い隠す為に北朝鮮危機を利用している。 そして、テレビも連日北の脅威をこれでもかと伝えている。この政権が危機に真面目に取り組んでいるとは思えない。 政府は21日に、日本がミサイル攻撃を受けたときの「避難」の方法を内閣官房のホームページに掲載した。曰く、警報が発令されたら頑丈な建物に入り、窓から離れろとのこと。これで国民の安全を確保した積もりだろうか。 このニュースを見て、桐生悠々の「関東防空大演習を嗤う」という批評を想起したのは私だけではあるまい。悠々は、1936年、当時の軍部が仮想敵国の空襲を想定した演習を行ったことについて、これは軍人の自己満足でしかないと喝破した。そして、現代の戦争では「空撃したものの勝ちであり、空撃されたものの敗である」と書いた。 ミサイルの時代にこの指摘は更に当てはまる。大都市と原発にミサイルを撃ち込まれたら日本は壊滅する。避難しても無駄である。ミサイルを撃たせないことが政府の任務である。しかし、危機を煽るばかりの安倍政権は、戦争の現実認識を欠いていた戦前の軍部から進歩していない。(法政大学教授) この山口二郎という人は、北大の教授だった人で、昔から安倍政権を痛烈に批判していた人だ。法政大学に移ってからもその辛口は変わっていない。 僕から君たちにはこの言葉を贈ろう。 There never was a good war or bad peace. どういう意味か分かるかな?英語力と歴史力が身につく言葉だ。 *夏期講習が楽しい。子どもたちが変化しているのを感じるからだ。できないことができるようになる・・・それほど嬉しいことはない。それを体感できる僕は幸せである。